Annegret Heemann の「調性とその特徴」の邦訳をご紹介いたします。これは、私がオーストリアでS先生のレッスンを受けていた時に先生より頂いたものです。原文は、Fruende der Querflöteでご覧になれます。
音楽における24調の知識と取扱いは全ての音楽家にとって、自明のことである。それは、演奏する楽器が弦楽器であれ管楽器であれ、その形式と様式は全て同じである。しかし、歴史的な考察において、音階の理解は、複雑で様々な様相を表している。何世紀もの間、調性は、音楽理論家によって様々な考察が行われ、また、作曲家によって、その作品のなかで異なった使い方をされてきた。次に、この考察方法が少し解説されている。これは、17世紀の調性の重要な資料であると同様に長調・短調の本質的な考察に限定されるものである。 長調と短調 ヨーロッパ音楽は、二つの調性を持つとして知られている。それは、長調と短調である。(この歴史において、)この長調と短調は、既にあった教会旋法から徐々に生まれてきた。既に16世紀、教会旋法は、長調と短調の感情の影響がちりばめられていたのにもかかわらず、多かれ少なかれ、それ自身、あるいは相互作用しながら、教会旋法と長調・短調は発展していった。最終的にな分離は、とても遅かった、すなわちヨハンセバスティアンバッハの時代である。そして、後期バロックにおいて、長調と短調はようやく広く受け入れられた。長調・短調の概念は、このように造られ、特徴づけられてきた。これらは、それから200年以上、芸術音楽を支配し続けている。これには、全て転調を可能するのと同様、全ての長調・短調を使うことで、調性の緊張と未解決の音律を表すことが必要であった。 古代の調性特徴/教会旋法の特質 音楽理論家にとって、個々の音階が、それぞれ定まった性格を持っているのかどうかということは、以前からの疑問であった。これは、理論上の音階自身の秩序システム同様、古くからあるものである。古代でそれは、ギリシャ音階の表現特質より受け継がれていた。ギリシャの哲学家 アリストテレスは、次のような見解を示した。「ドリア旋法は、美徳で教育に適している。そして人間的な性格を内に秘めている。フリギア旋法は、それに対して乱痴気騒ぎや感傷をはねのけるものである。リディア旋法は優美な装飾、教育に有益である。」 中世、音楽理論家は、古典文化を手本にして、教会旋法の特徴を次のようにスケッチした。 ドリア:気高さ、威厳、重大な深刻 ヒポドリア:深刻、嘆き、哀悼歌(古代ギリシャの儀礼に基づいた晩歌、悲歌) フリギア:熱気を帯びた、きまぐれな、興奮した、挑戦的な、戦争の。 リディア:朗らか、優美、奔放な性格。 ヒポドリア:官能、快楽。挽歌的特徴。 ミクソドリア:朗らか、ほぼ世俗的な特徴。おしゃべり。 ヒポミクソドリア:悠然とした朗らかさ。 18世紀初頭のシンボル 18世紀初頭の長調・短調の調性システムの定着後、別のシンボルも発達した。それらいくつかの為に、長期間、一定のイメージと表現が持ち続けられた。音楽理論家によって固定されたいてもののように、その時々の調性の表現イメージが、作曲家の作品や実現可能な楽器制作の響き影響を与えた。 17世紀末、フランスでは、長調と短調の個々の表現が初めて文書として音楽理論家によって固定された。ジャン・ジャック・ルソー「音楽、歌を学ぶための、明確、確実そして簡単な方法」(1691年パリ)、シャルル マッソン「作曲に関する新たな規則」(1697年パリ) 続きは、後日・・・。 ![]() ↑クリックお願いします
by dirigent-yuichi
| 2007-02-20 19:03
| 音楽
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